カウンタがー！

あとちょっとで35000！最近けっこうカウンタ回ってますねー嬉しい！
今年中にいくかなあ四万打…！

予告どおり明日午前やる気があったらハロウィン企画始動します。
あと頂きものにいくつか追加したいなあ。
前古乃姉に描いてもらったアヤキと晴昭んとこのザン様フリー夢！
うははーフリー物を掻っ攫うのはとっても爽快ですね！

続きにて神の紋章下書きをばー。
爆裂ネタバレにつき閲覧は自己責任でどうぞ！

（二部中盤ユカ死亡後）

自分は、なんて無力なんだろう。
アンの遺志を継ぐと、ヒロを討つのだと、そう決めたのに。
その結果が、これだ。

「アヤキ……」

メイリスが気遣うようにこちらに声をかけるのを感じたが、
それに答える気力なんてなかった。
アヤキは戸惑ったようなメイリスの声を無視して、
彼を置き去りに歩き出した。
…メイリスは、ヒロの求めた、「この世の神」という称号の持ち主は、
ただただアヤキの背中を見送るばかりだった。

ユカ。
由佳。
わたしの、だいじな親友。

「あんた名前は？私は由佳！波瀬由佳！」
「えっと…さ、佐倉彩姫…」
「彩姫ね！よろしく！」

守ると。
そう誓ったのに。
今までの恩返しをしようと思っていたのに。

「あんたなんかにアヤキは渡さないんだから！」
「ユカ、いいよ…！はやくユカは逃げて！」
「アヤキは黙ってて！ヒロ…あんたに、アヤキは殺させない！」
「ユカっ！！」
「大丈夫よ、アヤキ。この黒翼の死神様をなめるなって。

守り手じゃなくなっても、それ以前に私はあんたの親友なんだから」

結局、私は守られてばかりで。
何も出来ない「彩姫」でしかなくて。
明るいユカに憧れていた、幼い頃の私でしかなくて。

―――――――悔しい？

アヤキは振り返った。妙に懐かしい声が聞こえた。
でも、まさか、そんな…

背後に、一人の少女が立っていた。
肩より少し長くまで伸びた黒い髪、金のサークレット、黒いチョーカー。
今のアヤキと瓜二つ、存在するはずのない、彼女がそこにいた。

まさか、だって、彼女はヒロに殺されたって…

「………………アン」

アンは目を細めた。今の私と全くおなじ、笑い方。
でも、そんなことはどうでもよかった。
アンが目の前にいる。
生きてた。
アンが生きてた。
私を何があっても信じてくれた人が、生きてた。

「アン……」
――――アヤキ
「アン、ごめんね…」
――――アヤキ…
「ごめん、ごめんね……アンはあんなに言ってくれたのに…
結局、未来は、変えられなかったよ…」

頬を、熱いものがこぼれた。
それを指で拭い去って、アンは微笑んだ。
――――アヤキ……自分の、信じた道を行くの
「アン…？」
――――うたかたの夢に惑わされないで。
箱舟の行く道を誤らないで。
何も考えずぶらぶらしてても先は見えない。
あなたを信じてくれる人の思いを忘れないで。
最後には、絶対陽だまりがあるのだから。
あなたが出会った人のことを決して偶然にしないで。
それが例え裏切り者でも、それには必ず意味がある。
分岐点は目の前なの。
今まであなたが辿ってきた旅路を振り返ってみて。
……私の遺志、継いでくれて、ありがとう。
「……！アン！」

アンの姿が、薄くなっていった。
彼女は微笑んで、そして…

――――我らがマリア、どうぞ私のようには、ならないで

消えてしまった。



多分今までの小ネタの中で一番重要ネタバレの多い話だぞこれ…！